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広い心を持つことですね

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 2月17日(日)14時53分9秒
編集済
  『狼と香辛料』を七巻まで読み終えました。感想はホロかわいいよホロです。このシリーズは基本的にロレンスとホロ以外はその巻限りのキャラクターであり次以降再登場することはないわけで、そこらへんに悪戯にキャラを増殖させない禁欲さを感じて好印象なのですが、でもノーラにはもう少し出番があってもいいと思った。七巻で再登場して嬉しかったです。
 ところで私はアニメを見てから原作を読んだわけですが、最初から小説を読んだ人にとってロレンスがどういうキャラに見えるのかは気になります。ホロは拍手喝采したいくらいキャラクターとしての立ち方が素晴らしいですが、ロレンスのほうは、アニメで図像や声を与えられているから私は小説読んでいてもキャラクターがちゃんと立ち上がっているように見えますけれど、小説だけだとかなり無色透明なキャラクターなのではないかとちょっと思います。まあ根拠はあまりないですが。
 それにしても久々にライトノベルを読みました。元々嫌いではありませんが、あーラノベってこんな面白いものだったんだなーと思いました。もっと積極的に読まないと駄目でしょうかねえ。ただでさえ読まなければならない小説が数多いので、巻数が多すぎるラノベには手を出しにくいのですが。とりあえずシゴフミは読まない(笑)。今はちょっと脳がラノベラノベしすぎているので、正反対の方向に突っ走った作品を読もうと思って、青木淳悟『いい子は家で』を読んでいますが、ぶっちゃけもう少し大人しい作家を選択するべきだったかもしれない。
 


サトミアマゾンSS「砂を駆ける守護者」

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 2月14日(木)17時12分13秒
  序章

 第四十五回川崎記念。
 その悪夢のような光景を、サトミアマゾンは仲間の馬と共に、厩舎の片隅に置いたテレビで目撃していた。昨日夜から降り出した強い雨は朝には上がっていたが、画面に映る川崎競馬場の馬場は重く含んだ水分を陽射しに光らせて、ほとんど泥沼と言ってもいい荒れようだった。しかし十頭の馬たちが足を取られるようにして懸命に走る、その五馬身は先を、良馬場でも走るみたいにただ一頭悠然と駆ける馬がいる。レース開始後すぐに先頭を奪ったその馬の脚は、第四コーナーを回ってもなお衰えない。そのまま最後の直線に入る。
 そして先頭をひた走るその馬の体が沈み込むような動作を見せた、次の瞬間――。
 周りでテレビを覗き込む馬たちが息を飲むのを感じた。圧倒的な加速。一完歩で進む距離が倍以上にもなる。だが鞍上の騎手は鞭も使っていない。引き離された後続馬は最初まるでとまっているように見えたが、やがて限界まで後ろに引いたカメラですら映し出せないほど後方に置き去られ、画面からその姿を消した。ゴール板を通過する直前、実況が声高に、水浸しの馬場をただ一頭別次元の脚を使って駆け抜けたその馬の名を呼んだ。
『七番ラブリィブラリィ圧勝――――!!』
 まったく馬鹿馬鹿しい、とアマゾンは内心で吐き捨てた。そう思うしかないほどの圧勝劇だったからだ。
 否、これは敗北だった。南関東どころか、全地方競馬の精鋭たちが束になって、中央のたった一頭に、勝負を挑むどころかまともに追いすがることすらできなかった。二着の馬が入線したのは数秒遅れてのことだ。目測で約二十馬身。競馬と呼ぶことすら躊躇われるほどの離されようである。無言でテレビに見入っていた周りの馬たちが、ああ、と悲鳴じみた溜息を漏らすのが聞こえた。アマゾンは黙って踵を返した。
「去年の地方三歳最強馬として――」
 しかし視線を下に落としたところで、アマゾンの前に芦毛の馬が一頭立ちはだかって言った。
「一言何かコメントしてくれない?」
 既に三度一緒に走って、悉くアマゾンの二位に甘んじてきたミラクルウーマンだった。
「3歳優駿のことなら、お前はほとんど差のない二着だった」
「常に相手の力を見極めて無駄なく走る「ヒットマン」相手にアタマ差で、同じ実力だと言えるわけないでしょう。それで、コメントは?」
「あいつが走ってたところを調べてみろ」
 不思議そうな顔をされる。アマゾンはミラクルウーマンの体を押し退けながら、続けて言った。
「きっとそこだけダートじゃなくて芝が植えてある」
「冗談は求めてないんだけど」
「もし芝が植えてないのなら話は簡単だ」とアマゾンは簡単に受け流して言った。「あんなの馬じゃない。怪物とか化け物とか、そんな類の奴だ」
 黙り込むミラクルウーマンを尻目に、今度こそ馬房に帰る。


 それが、一九九六年一月のことだった。前の年のウインターステークスで後続を五馬身ちぎって、その非凡なダート適性を開花させた中央馬ラブリィブラリィの初の地方戦である川崎記念は、ラブリィブラリィが二着に十八馬身差を付けるという地方競馬にとってはほとんど悪夢のような結果に終わった。
 だが後から振り返ってみれば、これは悪夢の始まりに過ぎなかった。九五年になって地方競馬と中央競馬の交流競争が始まって以来、常に中央に圧倒されてきた地方競馬は、以後地獄絵図と化す。
 川崎記念から十一ヶ月が経ち、京浜盃を無敗で制覇しながら羽田盃を蹴って中央に挑戦したサトミアマゾンは、菊花賞二着を最後に船橋に帰還する。彼の前には、川崎記念を皮切りに、フェブラリーステークス、ダイオライト記念、群馬記念、帝王賞、マイルチャンピオンシップ南部杯、浦和記念をすべて圧勝して瞬く間に日本のダート競争の頂点に登り詰めた砂の王ラブリィブラリィと、彼に蹂躙されつくした地方競馬の無残な姿とがあった……。




 東京大賞典編に続かない。
 というわけでえりくらさんに無言の圧力をかけられた励まされたので冒頭を書いてみたわけですが、需要とかやる気とか知識とか以前の問題として、馬視点をどう描けばいいのか、レースの様子をどう繰り返し描けばいいのか、などの技術的な問題が物凄く大きいことがわかりました。というか、つの丸の絵でボロ泣き出来ると言われても、そもそも文章でつの丸テイストを再現することってほぼ不可能じゃないかとか思えてなりません。
 

愛でもなんでもキスでもいいから色々してたいわ

 投稿者:えりくら  投稿日:2008年 2月13日(水)23時12分7秒
  僕は読みますよ。マキバオー好きですし。ぶっちゃけつの丸の絵でボロ泣き出来ますし  

どこかで見たその姿

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 2月13日(水)14時14分32秒
   先日のチャットで私がサトミアマゾンSSを書きたいと延々と言っていたのを、その場に居合わせていた人ならば覚えているかはともかく知っていると思いますが、ちょっとマジでプロットを立ててみました。そもそもサトミアマゾンって何、とか、聞いたことはある気がするけどなんだっけそれ、とか言う人のために説明しておきますと、『みどりのマキバオー』という漫画に登場する架空の競走馬です。無論アニメにも登場しますが出番が削られていて残念。マキバオーに登場する馬で一番格好いいことは間違いありません異論は認めません。ともあれ実際に書こうとすると超長編になること間違いなしの長さなので、ぶっちゃけ自分で言うのもなんですが結構面白そうなんだけど(笑)、SSは書きません。それ以前に需要もなければ競馬に関する知識もないですし。  

探しに行こうか風の向こうへ

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 2月 8日(金)01時01分40秒
   今ちょうど二巻を読み終わったところの大谷です。超面白かったです。ちなみにあらすじは当社比十割増くらいの誇張度です(笑)。
 三巻以降はまだ買っていないので近いうちに買ってきます。
 旅の途中とリンゴ日和は既にニコニコでフルバージョンを聴いてしまったので聴くなと言われても遅いのですが、確かにいい曲なのでMP3抜くぜーとかけち臭いことしないでリフレクティア(true tearsのOP)と一緒にCD買ってきます。お金があれば。しかし旅の途中は、ショートバージョンの最後のほうの、なんと表現していいのかわかりませんが、たとえるなら思っても見なかった方向から急速にフェードアウトしていくような感覚がフルではなくなってて、気に入ってたのに、とちょっと残念です。


 もう可愛い女の子に化けて出てくれるなら狼でも馬でもいいやーとか思いつつ、行商先からの書き込み終了(笑)。
 
ケータイで撮った動画を掲示板に投稿

夢見た世界がどこかにあるなら

 投稿者:えび  投稿日:2008年 2月 7日(木)06時45分25秒
   なんか私すげーあれですね。いや間違ってない気もするから、なんだか完全に否定できない気がするんですけど、もう少しオブラートに包み込まれてましたよね?(笑)私からそんな言葉が出るはずがない。
 まあ、大谷さんが読んでくれたわけで、もちろん、これから先の続刊も全巻購入してもらえるでしょうから、私もうれしいわけですよ。ついでにOP&EDの曲もニコニコで聞くとかいわないままに(笑)買ってしまってください。OPは二番すげーいいですよ。はい。

 ホロみたいのついてくるなら私も行商人になるわけですけど、むしろ一巻を読んだあの日から私は行商人なわけですけど、大谷さんにはきっとすてきな馬が連れ添ってくれるはずですから、ホロみたいなのは私がもらっていきますね。
 
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震える闇夜の果てを見にいこう

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 2月 6日(水)22時30分2秒
編集済
   前回までのあらすじ

 海老「てめえ狼と香辛料も読んでねえのか(゚Д゚)ゴルァ!さっさと読まねえとぶち殺すぞ(゚Д゚)ゴルァ!」
 大谷「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」



 というわけで『狼と香辛料』を求めて本屋に走ったわけですが、ない。他の本屋に行ってみてもない。四巻からはあるのに一巻二巻三巻がことごとく存在しない。アニメ効果でしょうか。アニメ面白いもんなあ。――とそんな理由からしばらくの間読めないでいたのですが、品薄状態が解消されたのか或いは大きな書店に行ったのがよかったのか、奥付表記によると今年の二月二十日(笑)に発行されたらしい一巻をようやく購入できたので早速読みました。今更のように『狼と香辛料』の感想を書くのもアレかな、とか思いつつまあ書いておくと、何が素晴らしいかといえばやはりホロのキャラクターとしての魅力が素晴らしいという点に尽きるわけで(欧州的世界観で花魁言葉とかどう考えても不自然なのに、実際はすらすらと読めるんだから大したものです)、だからあんまり書くことないな(笑)。
 もう少し書き続けますと、見た目が可愛いおにゃのこで中身が何百年も生きてきた狼の化身、というギャップが、なんかマジなこと言ってもからかわれている疑いが消えず、可愛げな仕草や言葉の裏側にひっそりと老獪さを忍ばせているかもしれず、といったような常にころころと動き回る言動を登場人物にさせていて、結果として文章全体にある種の緊密さを張り巡らせることに成功している感じがします。ライトな小説ではあるしアニメ見てるから筋も大体知っているのですが、それにしては軽々と読めない理由はたぶんこれ。なおこのホロの特性を最大限に生かすためには、馬鹿じゃないけど無力、頭は良いけどホロのほうが一枚上手、な主人公ロレンスの立ち位置が絶対に必要で、だとすると主人公の造形こそ実は絶妙であると言うべきかもしれません。
 ところで以下は本文からの引用。

「また行商人に戻ろうかなと思いましたよ。今の貴方達を見ててね」
「やめたほうがいい」
 石畳を外し地下道の中を確認して、いったん馬車に上がるとホロを先に行かせてからロレンスは言ったのだった。
「あいつみたいなのを拾う羽目になる」(p.271)

 マジか。行商人になればホロみたいなのがくっついてくるのか。ちょっと今から行商人になってきます。
 
ケータイで撮った動画を掲示板に投稿

踏んだ、コケた、わふー

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 1月27日(日)21時29分24秒
   なんとか参加できた第二回リトバス草SS大会ですが、なんかMVP貰ってしまいました。どうもありがとうございます。件の対局ですが、ニコ動になぜかBGM付きで上がっているので興味のある方はご覧になってはいかがでしょうか。完全再現というわけでもありませんし、先手と後手も入れ換えてありますが、九分三十秒辺りからの展開がモデルになってはいるはずです。
 それにしても文章の特徴とか空気とかそれ以前に、ネタでばれるという事態になっているので、次回はなんとか工夫しないといけないなあと思っています。だが自分でお題を出しておきながらネタがない。どうしよう。
 

なんか、まだ、そういう役をやってみてるっていう感じ

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 1月21日(月)01時43分22秒
編集済
   リトバスSS連作掌編「二人」第七話「雨宿り」を公開します。間が空いてしまってすいません。設定にちょっとしたミスがあって、特に八話と九話のプロットが完全崩壊しておりまして、今手間取っているところなのです。というのは遅れた理由の一割くらいで、残りの九割は無論のことやる気がないからだ! なんとか来月中には残り三本書きます。今月中とか言ってたのはどこの誰ですか。少なくとも私でないことだけは確かです。
 それとかきさんとこの企画に出したやつもついでにうpしてもらいました。手直しはありません。


 それにしても草SS第二回のためのリトバスSSにも着手しようと頑張っているわけですがどうにも上手くいきません。というか、リトバスSSそのものが、最近、急速に書けなくなりつつあります。リトバスとの距離のとり方が、今になってわからなくなり始めている。具体的には、ゲームを終えた直後には単純にないことにしていたトゥルーエンドをどう処理すればいいのか、今更のようにわからなくなっている。あのトゥルーエンドは一体なんなんでしょうか。どう受け取ればいいんでしょうか。まるで消化し切れません。一つ言えるのは、これはおそらく二つのレベルで考えなければならないということです――つまり、第一にあの結末の内容それ自体、第二にあのような内容の結末が置かれることによって期待される効果。
 しかし似たような意味合いの結末を持つゲームなら幾らでもあって、それらをやってここまで悩むことはこれまでなかったのに、リトバスだけがどうしてこうも引っかかるのか。他ならぬKeyが発表したゲームであるからというのは原因の一つとして考えうるにせよ、どうもリトバス固有の問題がまた別にあるような気がします。
 
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草の上の夕食

 投稿者:晶広  投稿日:2008年 1月17日(木)11時52分19秒
  『プレーンソング』がつまらないと言っていた保坂和志ですが、短編集『この人の閾(いき)』(「(いき)」まで含めて題名なのでしょうか)はどれもとても面白かったです。特に「夏の終わりの林の中」は幼馴染み小説で(笑)、まあ幼馴染みとくっつくわけではないのでエロゲ的なものは求めようがないのですけれど、何気ない会話の中から昔の記憶やら情景やらがすっと立ち上がってくるのが優れて幼馴染み的で、私としては満足です。
 ところでこの本の表題作「この人の閾(いき)」に「小島さん」なる人物が出てくるのですが、語り手「ぼく」が比較的保坂本人に引き付けて書かれている(ように見える)こともあって、これってひょっとして小島信夫のことなのではないか、などと思い始めました。しかし「この人の閾 小島信夫」で検索してみてもヒットしないので調べようがありません。とりあえず、作中における「小島さん」の情報は大学を退官しているらしいことと小田原に住んでいるらしいことだけですが、手元の講談社文芸文庫版『抱擁家族』の作家解説を読むと、小島信夫は一九六一年に明治大学工学部の教授になって、一九八五年の定年まで勤めており、「この人の閾(いき)」の発表は一九九五年なので、前者の条件は満たしていることになります。後者は不明。小島信夫がどこに住んでいたかなんて知るわけないじゃない。ある時期東京の国分寺に住んでいたらしいことは同じく作家解説からわかりますが、だとすると小田原とは離れているよなあ。
 まあ正直なところ小島信夫は半ば義務感から『抱擁家族』を読んだだけで、しかも今後他の作品を読む予定もないので、どうでもいいと言えばどうでもいいのですが。
 そういえば小島信夫で思い出しましたが、ちょっと前の話になりますけど神保町の某古書店に行ったら小島信夫への献呈署名入りの古井由吉『櫛の火』が売っていて、こういうのってどこから手に入れてくるんだろうと首をひねったものです。あれか、小島が古井への嫌がらせに売ったのか(笑)。小島なら死後に流出したということも考えられますが、まあ名の知れた人への献呈署名入りの本というのは割と見かけるものでして、具体的にはたとえば以前同じ書店で柄谷行人への献呈署名入りの古井由吉『行隠れ』を目撃しました。無論柄谷は存命。やっぱり嫌がらせなのか(笑)。というかそもそもこういうのって本当に本物なんでしょうか。
 まあこの手の本を入手してくるルートがどこかに存在するんだろうなあと思います。神保町の古書店にはちょっと得体の知れないところがあるので。
 
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